- category 横浜中華街のオススメまとめ
- keyword 雲龍
横浜中華街路地裏の名店中の名店雲龍が閉店したのは2015年11月末。横浜中華街ガイドマップとして残しておきたいのと思ったのは雲龍のお姐さんと会う機会があったからだ。
「母に雲龍の味を本格的に教えてもらおうかと思って」この一言。もしかしたら何かのお役に立てる事があるかもしれない。
思えば雲龍には週一、二回程度通う程度の客。名店に通っているという自負はなく、中華街で働く日常の中にあった雲龍。関帝廟通りの小道を抜けて左に曲がればお姐さんの自転車。自転車を見つけたら今日は雲龍の営業日。暖簾が出る前にお店に入りカウンターに座る。遅刻してきたもう一人のお姐さんと一言二言だけ言葉を交わし、カウンター越しにお母さんとは会釈だけ。これが日常でした。
雲龍の名物パイコー麺を頼めば、カラカラ~と勢いよく揚げられる音が店内に響き渡り、澄んだスープの上で揚げたての排骨がパチパチと音を立てて運ばれてきました。もう一つの名物は広東伝統料理の巻揚げ。雲龍のお母さんが手間暇かけて仕込む巻揚げは美しく群を抜いていたと思う。
11月30日に向けた雲龍閉店のカウントダウンが始まり、徐々に増えるお客さんを眺めつつ、閉店当日も雲龍に行くことはありませんでした。「大変な時に行くこともないだろう、また、会うことはできるだろう」と個人的には考えていたから。
雲龍閉店から一週間ほど経った12月のある朝。「持って行って」とお母さんに呼び止められ、暖簾の仕舞われたお店に入って寂しさを初めて感じました。その時いただいた巻揚げの味は忘れることはありません。
お母さんが作る巻揚げやパイコーは今でも中華街一だと思っています。冒頭のもしもがあったなら。
横浜中華街名店「雲龍」の逸品
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