海員閣が長期休業に入って二ヶ月が過ぎました。中華街の住人としては少し寂しかった先代の海員閣最後の日。お昼の営業開始時は並んだ列で満卓にはならず、夕方の部の開始時に並ぶ人影はなし。コース料理の事前予約で満卓でもおかしくはないと考えていたので驚いたのが正直な気持ちです。不思議な事に閉店したらしたらでたくさんの惜しむ声をネット上では見聞きしました。これが今の中華街の現実なのかもしれません。
代替わりに伴い、使いやすいように厨房も改装が予定されています。海員閣の代名詞となっていたコークスはガスへ。コークスは、火を起こすのに一時間、失敗したら一からやり直し、手間暇も管理も大変なもの。先代は初代から受け継いだものを守ってきただけ、変えるのはあまり好きではなかったから周りの店がガスへと切り替える中、コークス窯を残したそうです。今ではコークス窯自体を修理できる職人も居なくなり、燃料となる石炭を蒸し焼きにしたコークスも手に入りにくく価格が高騰しているそう。横浜中華街に残されていた最後のコークス窯を惜しむのは理解できますが、それなりの理由があるようです。
これからあと三ヶ月、もしかしたら年明けから新海員閣がスタート(※現代階での予定)します。気になる味の方は、これまでの海員閣を踏襲しメニューを少し足す予定だそうです。長期休業から再開したら、大半は代替わりのイメージから文句も出るでしょうし、批判もされるでしょう。新しいものに拒否反応はつきものですから。ですが、今回の海員閣の代替わりは中華街にとってとても大事。二代目、三代目、個性を持った小さなお店、オーナシェフ、これからの中華街にとっての重要キーワードです。新しい老板の海員閣が認められ成功したら続くお店が出てくるかもしれない、そう期待しています。
止まってしまった厨房を眺めながら海員閣創業からの歴史を話してくれた先代はどこか寂しそうでした。「やってくれるって言ってんだからよ。あと数年なら手伝えるから。軌道に乗るまで手伝ってやれば良いじゃないか」とも。中華街の現状を知る者としてできる限りの応援と援護射撃をしたいと思う。海員閣再開の日程が決まったらInstagram、Twitter、WEBで全力告知します。
(※現段階の予定です。老板から掲載許可を得ています。)
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代が変わってから、一度息子と伺いました。昔の味が懐かしく…
女将さんお元気ですか? もう一度食べたかったです!
新生海員閣の船出はゴールデンウィーク前になりそうですね。一階はカウンターのみ、二階がテーブル席。
味のある看板は違う物に掛け替えるそうですが、赴きあるガラスの扉はそのまま使うそうです。
それから海員閣に生ビールは無かったですよね。珍しい瓶のしかも大瓶のみでした。これもそのまま。
メニューや味はこれまでを踏襲。
まさか一時閉店していたなんて...驚いてます!
中華街に行ったら必ずこちらでお食事をしたのに残念です。初めて行ったのは35年位前。久しぶりに行こうと思って定休日の確認するために検索したら...ビックリしたのと残念なのと。
かなり昔に伺って美味しかったものの、その後いつも混んでいて例のコミックのこともあり、結局行かずじまいでした。そうそう頻繁に中華街に行けない身としては、なるべく色々なお店も試したいし、美味しい馴染みの店も作れたら…といったジレンマもあります。